3/15 fumi 敬愛なる妻へ

敬愛なる妻へ。

元気に過ごしてますか?

こうして付箋を目の前にして思うと、私が貴方にこのような手紙を書くのは初めてだと気付きました。どうしても、色んな思いを言葉にして書き留めたいと思い筆を手に取りました。結婚してから2人別々になって、3か月が過ぎましたね。

もっと洒落た言葉が浮かばない、私の陳腐な語弊に悔しく思いつつも、私は本当に本当に貴方に感謝しています。

こうして離れても、悲しいこと1つも見せずに(いえ、本当は孤独に悲しかったかもしれません)、私と離れることに耐えてくれたこと、日本にいた時と変わらず毎日のように欠かさずメールや電話をしてくれたこと、こういう事を考えると、わがままかもしれませんが、貴方の愛に支えられて私は生きているのだと実感しています。

貴方との出会いとお付き合いは、にわか雨のように突然やってきましたね。でも、私は貴方と付き合いたいと強く思ってました。事情があって違う方に声を掛けていたのはご容赦下さい。

春は京都や夙川、造幣局の桜、それから堂々と純白に輝く姫路城。夏は忘れもしない石垣島、日焼けを気にせず夢中になって色鮮やかな魚を追いかけてましたね。今でも1番の思い出のように感じます。秋は京都の紅葉や、香港とマカオ旅行で帰りの便に乗れなかった苦い思い出。それから、私の転勤の決定に続き、婚約から籍を入れるまでのお互いの両親への挨拶回り。

あの時は本当に疲れたでしょう。私がこちらへ来るまで疲弊感を見せずについてきてくれて、本当にありがとうございました。

また、謝らなくてはいけないことがあります。我々の結婚式の準備です。私がこちらにいることもあり、貴方に頼りきってしまい手間を掛けているのは申し訳なく思っています。

これから仕事の引き継ぎや引越しも合わさると色々と大変だと思います。その時は深く受け止められないかもしれませんが、貴方がスッキリするのであれば思っていることを全て吐いて下さい。

末筆ながら貴方が無事こちらへ来て初めての同棲生活がやって来ることを本当に楽しみにしております。

長文、駄文、失礼しました。

2016/3/15